2010年の貸金業改正以降、多くの中堅消費者金融は廃業若しくは倒産の憂き目に遭った結果、その数は減少しました。現在残っている中堅業者は貴重な存在と言えるでしょう。
2010年以前は一万社以上もあった消費者金融は、貸金業法改正の影響を受けて年々減少の一途を辿り、現在では約1700社に至るまでに減少しました。現在の数が適正なのかどうかは測り兼ねるものの、改正法以前の貸金業者がグレーゾーン金利でボロ儲けをしていたのも事実です。
その結果、会社の屋台骨を揺るがすほどの過払い金請求を受けて、多くの消費者金融が倒産、あるいは廃業に追い込まれていきました。これは何も貸金業者にすべての責任があるとは考えにくく、利息制限法を上回る金利を取っていた業者に対して、見て見ぬふりをしていた政治家たちの責任であると糾弾されるべきことです。
2006年と2010年に改正された貸金業法により、多くの消費者金融会社が息の根を止められたといっても過言ではありません。まず第一にそれまで見て見ぬフリをしていたグレーゾーン金利が違法と認定されたことで、殆どの金融会社は過払い金請求にさらされ、莫大な過払い金を支払うことになります。その結果、最大手であった武富士でさえも廃業に追い込まれることとなります。
また、上限金利がそれまでの29.2%から一気に20.0%と下げられたことにより、それまでは少々の焦げ付きがあっても有り余る営業利益でそれをカバーしていたことも、薄利営業を余儀なくされてしまうこととなります。過払い金請求と上限金利の引き下げこそが、貸金業者が減少したことの大きな理由だと考えられます。
前述したように、2010年の貸金業法改正以降、最大手であった武富士でさえも倒産に追い込まれるほどのダメージが、どの貸金業者にもありました。銀行資本にあった大手(アコム、プロミス、レイク)などは豊富な資金をバックに持ちこたえることが出来たものの、資本を持たない多くの中堅消費者金融は倒産、もしくは廃業に追い込まれていったことは、時代推移の統計で明らかです。
現在、生き残っている中堅消費者金融は、それらの苦境を乗り越えて現在に至ることになるわけですが、その理由は上限金利が40%を超えるような時代であっても、決してガメつかず、適正な金利で営業をしていたことの証明であると考えられます。で、なければ他の業者と同様に莫大な過払い金請求によって破産していたはずです。生き残った中堅業者をあげてみたいと思います。
消費者金融の歴史は昭和30年代に団地の主婦を相手に小口を貸し付けた団地金融が起源とされています。その後、サラリーマンを相手にしたサラリーマン金融(通称サラキン)が全盛となり、全国的に広がっていきました。以下は主な歴史沿革です。
1960年12月 | 中日信販(セントラルファイナンス)創業 |
1961年 7月 | 現在のエイワ消費者金融が創業 |
1962年 3月 | 大手消費者金融のプロミスが創業 |
1968年 4月 | 大手消費者金融の武富士が創業 |
1970年 4月 | 有限会社榮和商事が設立 |
1978年10月 | 大手消費者金融のアコムが設立 |
1983年11月 | 貸金業法改正(上限金利109.5%→73.0%) |
現在、殆どの大手ではネットからの申し込みが主流となっています。実際、店舗へ出向く必要もなく、自宅に居ながらスマホで簡単に申し込めるのだから、当然楽な方法を選択するのは当然のことです。
しかし、実際に行われる審査はスコアリングシステムといって、審査項目を自動的にポイント化し、融資の可否も機械的に判断されてしまいます。
そこには人情や申し込み者の人格といった要素は一切入り込む余地はありません。いくら自分は人間性にも優れ、絶対借りたモノは返す性格だと考えていても、ポイントが足らなければ「誠に残念ですが、今回のご融資は見送らせていただきます」といった機械的なメールが一通、送られてくるだけです。
しかし、中堅消費者金融はネット申し込みに対応していない業者が多く、殆どは直接店舗へ出向いての窓口審査となります。審査を担当する社員と向かい合っての人対人の応対となることから、自動的なスコアリング審査の要素にはない、「人間性」「人格」といった要素が審査に入り込んでくることとなります。
実際に、エイワで審査を受けてみると、現在の借入状況から判断をして、的確なアドバイスをしてくれます。これ以上借りても返済の目途もない場合には、しっかりダメ出しをしてくれますし、返済能力がある場合には少々の多重債務でも融資をしてくれます。このあたりが、大手とは違う人情味のある審査なのです。
ブラックというのは金融用語のことで、信用情報機構の事故情報を指します。過去に自己破産や滞納歴のある人はこの事故情報に登録されていることもあり、もしも登録されていればほぼ100%貸金業者から借りることは不可能となります。
そういった事実を根拠にして、「ブラックでも借りれます」といった、対象者へ餌をまくような宣伝文をみることがありますが、実際にそのような業者があるはずもなく、せいぜいクレジットカードで商品を購入させて、その商品を買い取るクレジットカード現金化業者がその正体です。
以前は、貸金業登録をしていない闇金融もいましたが、規制が厳格化したことでその姿もめっきり見なくなってしまいました。
消費者金融でお金を借りる際には即日融資が基本です。審査に時間がかかるようなら、他の会社をあたりましょう。
通常、借入審査に要する時間は二時間程度で完了します。書類審査に30分、信用情報機関のデータ調査に一時間程度かかるとみて、二時間もあれば十分お釣りがきます。
にもかかわらず、融資を翌日に持ち込むことなど、顧客を舐めている証拠です。ネットバンキングに口座を保有していれば、当日の17時までの申し込みで当日融資が可能、ネットバンキングを保有していなくて普通の銀行口座の場合は当日の14時が当日融資の期限とされています。
今では大手の消費者金融はいずれも即日対応をやっていますし、中小や街キンでも即日キャッシングは可能です。
借入件数が5件以上になると多重債務者扱いとなり、金融会社の審査は厳しくなってきます。大手銀行系消費者金融では、借入件数が3件以上になると審査に通らなくなってしまいます。
年収の三分の一以上の借金がある人も総量規制の対象となって審査に通りません。
では、多重債務者が借りれる金融機関はないのかと言いますと、いくらでもあります。大手や中小の審査に落とされてきた人たちを待ち受けているのが、多重債務者を専門に扱っている消費者金融です.
彼らは大手のようなサービス(低金利、銀行利用、他)を供与出来ない分、審査基準を甘くして融資をしているのです。
また、多重債務者の専門業者は取り立てには絶対の自信を持っているのが特徴で、一昔前のような強引な取り立て行為はなくなりましたが、大手や中小と比較すると、かなり厳しい取り立てのようです。ガラの悪い取り立て屋が自宅や勤務先に来ること自体、かなりの負担になります。